ダイエット中の朝食は重要!ダイエット中の朝ごはんにオススメ簡単メニュー

ダイエット中、朝ごはんは絶対に食べないとダメ?

実は、一日の食事のうちで最も重要なのが、朝ごはんです。日本人は朝ごはんは軽く、夜ご飯はしっかり食べる方がほとんどだと思います。しかし、朝ごはんをおざなりにしては、一日の代謝が悪くなり、痩せにくい状態になってしまうんです。

メディアで有名になった「16時間断食ダイエット」では、通常のライフサイクルの人なら必然的に朝ごはんを食べないことになりますが、これはお勧めできません。

「朝ごはんを食べない人は、食べる人に比べてメタボになるリスクが女性で約4倍、男性で約2倍高かった」という、「16時間断食ダイエット」の理論と真逆の研究結果が既に出ています。(日本内科学会)

ダイエットは体重を落とすことではなく、適正体重の健康的な体になるために行うものです。正しい食習慣を身につけて、家族みんなで毎日快適に過ごしましょう!それでは、朝ごはんが大事な理由や、朝ごはんにおすすめのメニューなどを掘り下げてまいります。

朝ごはんをしっかり食べるメリット

メリット(1)血糖コントロールが良くなる

朝ごはんを抜くと、昼食や夕食後の食後血糖が高くなりやすくなります。これをセカンドミール効果といいます。逆に朝ごはんをしっかりとっていれば、昼食や夕食の食後血糖値が安定しやすくなるのです。

メリット(2)過食に走らない

朝ごはんを抜くと、体が飢餓モードになります。朝ごはんをきちんと食べれば、反動で食べすぎてしまったり、高カロリーなものを食べたくなる気持ちを抑えることができます。

メリット(3)ビタミン、ミネラルがきちんと摂れる

2021年オハイオ州立大学の研究では、朝ごはん抜きの人の追跡調査をすると、カルシウム、鉄分、ビタミンA、葉酸、ビタミンC、ビタミンDなどの栄養不足が顕著だったと報告されています。

食事と食事の間が空くと、体内の栄養が枯渇し、常に栄養不足の状態となります。糖質、脂質、タンパク質の三大栄養素と共に、ビタミンやミネラルを意識して朝ごはんを食べましょう。

メリット(4)体内時計が整う

人間の体内時計は1日24.5時間で、毎日30分のズレが生じます。このズレをリセットしてくれるのが、朝ごはんです。

糖質をとることで分泌される「インスリン」が、体内時計を正常にしてくれることが、時間栄養学で証明されています。やせたいからと炭水化物を抜くのではなく、朝ごはんには必ず取り入れましょう。

ダイエット中の朝ごはんにオススメメニュー

(1)定番和食

理想は旅館の朝ごはんです。ごはんにお味噌汁、焼き魚に大根おろし、納豆、冷奴、お浸し、ぬか漬け…とバラエティー豊かな献立は、バランスバッチリ。とはいえ、日常でこれらを準備するのはなかなか難しいですよね。

難しい場合は、洋食的な朝食よりも和食的な朝食にしましょう。朝はパンよりごはんを食べるところから挑戦してみてください。

(2)加工度の低い食品を選ぶ

朝ごはんをさっと済ませるなら、ひと目で材料がわかる加工度の低い食品がおすすめです。例えば、バナナなどのフルーツ、もち麦のおにぎり、オートミールもいいですね。

豆乳ヨーグルトにバナナやプロテインを入れたものも簡単でおいしいので、ぜひお試しください。

時間に余裕があれば、お味噌汁や焼き魚も食べていただきたいメニューです。まとめて味噌玉を作り置きしたり、魚はレンジで調理したりと、ちょっとの工夫で朝が豊かになります。

(3)プロテイン入りスムージー

朝ごはんにオススメ!あっという間にできるスムージーのレシピをご紹介します。

材料(2杯分)冷凍ブルーベリー 80g

小さめのりんご 1/2個

にんじん(皮ごと) 1/2本

季節の葉野菜(小松菜など) 6枚

水 100〜140ml

プロテイン 20〜40g

作り方

材料を硬いものから順にすべてミキサーにかけるだけ

ポイント

プロテインと季節の野菜や果物をいれてスムージーにすることで、不足しがちな栄養素をおいしく取り入れることができます。また、かさが減るので野菜をたっぷりとお召し上がりいただけます。

ダイエット中は控えたほうがいい食材

(1)外食、惣菜、超加工食品

外食は、お客様のリピートを狙って「塩」「糖」「油」がたっぷりと入っていることが多いので、お店を選ぶときには「からだにやさしい」などをコンセプトにしたシンプルな調理の定食屋さんがおすすめです

スーパーのお惣菜に頼りたいときは、揚げ物よりもがめ煮やほうれん草の白和えなど、なるべく和食をチョイスしてください。様々な栄養素が摂れる納豆巻きがいち推しです。

加工食品と加工食品を組み合わせた「超加工食品」も控えてほしい食品です。ハムサンド、ソーセージマフィンなどの超加工食品は肥満のリスクを上昇させます。

(2)精製糖質(砂糖、果糖ぶどう糖液糖、ジュース)や精白小麦

自分でパンやマフィンを焼いたことがある方はご存知でしょうが、どちらも作る時に大量の砂糖が使用されています。甘いものを食べると、私たちの脳の中で ドーパミンと呼ばれる快楽ホルモンが分泌されます。

脳が快楽を求めて「どんどん甘いものを食べたい!」という強い欲求がどんどん強くなる悪循環に陥りやすくなるので、精製糖質は避けましょう。

朝ごはんにパンとジュースはありがちな組み合わせですが、ダイエット中でなくても健康に良いとは決して言えません

(3)動物性脂肪の摂りすぎ、リノール酸の摂りすぎ

霜降り牛や豚バラなどの動物性脂肪が多いお肉は控えましょう。お肉を食べるなら、基本は鶏肉を。たまに食べる豚や牛は、ヒレなど脂身が少ない部位にしてください。

すべての動物性脂肪が悪いわけではありません。例えば、魚に含まれるオメガ-3脂肪酸は、体に良い油として有名です。

植物性脂肪で控えるべきなのは「リノール酸」です。中華料理店などの外食で提供される料理や、スーパーで売っている揚げ物に使われる大豆油に多く含まれています。また、家庭でよく使われるキャノーラ油にも含まれています。

リノール酸を摂りすぎると、太りやすくなったり体の炎症を引き起こすため、控えるようにしましょう。

反対にえごま油や亜麻仁油に含まれるα-リノレン酸は、脂肪になりづらくコレステロールを減らす効果もあるといわれています。α-リノレン酸は酸化しやすいので加熱調理しないサラダなどに用いるのがおすすめです。

炒め物など加熱調理に使う油は、酸化しにくいオレイン酸を含むオリーブオイルや国産のキャノーラ油が向いています。

よりダイエット向きの朝ごはんにするコツ

(1)時間がないときはゆで卵がオススメ!

朝は忙しくてごはんの準備ができないという方は、ゆで卵がオススメです。すぐに食べられる上に、完全栄養食と名高いゆで卵。ぜひ朝食に取り入れてみてください。

その他オススメなのは、もち麦の鮭おにぎりやバナナ。タンパク質を体に入れると代謝が上がりやすくなります。バナナしかなければバナナだけでも口にして、少しずつ朝ごはんをとる習慣を定着させていきましょう。

(2)炭水化物を最後に!

食事は食べる順番が大事です!血糖値が急上昇すると、脂肪が蓄積される可能性が高くなることがあります。食べる順番を工夫すると、この血糖値の上昇を緩やかにできます。

(1)「サラダなどの野菜」

(2)「タンパク質」

(3)「炭水化物」

この順番での食事がおすすめです。栄養バランスよく、よく噛んで食べましょう。

​​(3)プロテインを上手に活用していきましょう!

不足しがちなたんぱく質を手軽に摂取できるプロテイン。プロテインを飲むことで代謝が上がり、腹持ちを良くするので朝の栄養補給に最適です。

腎臓に負担をかける「リン」や「カリウム」の含有量が少なく、医療現場で使われている商品もあります。余計な添加物が少ないプロテインを選びましょう

WRITER

吉冨 信長(よしとみのぶなが)

1977年生まれ (株)コミディア代表取締役 栄養カウンセラー、分子栄養学セミナー講師、日本脂質栄養学会会員、日本微量元素学会会員

2000年東京理科大学卒業後、SE業界へ。
SE業界を引退後、2007年青果業界へ転職し、2013年から食と栄養に関する健康情報をSNS等で日々発信し、講演会やセミナーではいつも満員となる人気講師に。

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