生理中はどんな食べ物がオススメ?生理中の情緒不安定や症状を食事で乗り越える方法
- 2024/3/1
「生理中は生理痛や気分の落ち込みがひどくて困る…なにか症状を和らげてくれるオススメの食べ物ってあるのかな?」
「食欲がありすぎて、毎回起こる生理中の肌荒れや体重増加が本当にいや!口にしない方がいい食べ物って何?」
生理痛や情緒不安定などが起こりやすい生理期間は、毎回憂鬱な気分で過ごすことが多いですよね。
この記事では、生理中の生理痛や情緒不安定な症状を食事で乗り越えるために、オススメの食べ物を紹介します。
生理中に避けた方がいい食べ物や、症状別のお悩みなどについても解説しますので、ぜひご覧ください。
生理痛や生理中に情緒不安定になる原因は?
まずは生理期間において起こりやすい、生理痛や情緒不安定になる原因をお伝えしていきます。
生理痛の原因
生理痛の痛みはプロスタグランジンの過剰が原因であり、根本にはオメガ6があります。
そのため以下のような方法でオメガ6の摂取自体を減らして、拮抗する抗炎症のオメガ3を増やすことが、生理痛を緩和するうえで大切です。
オメガ6の減らし方 | 実際にできる対策 |
加工食品の摂取を減らす | ドレッシングや加工肉・外食・惣菜を控える |
リノール酸(オメガ6)の多い油脂を減らす | サラダ油・グレープシードオイル・コーン油・大豆油・紅花油・ごま油(少量はOK)・米油(少量はOK)・綿実油・キャノーラ油を控える |
西洋食(欧米食)の食事を減らす | 和食へ切り替える |
また「生理期間に起こりやすい症状を緩和できるオススメの食べ物」にて紹介するお魚には、DHAやEPAなどのオメガ3が豊富に含まれているため、積極的に摂りましょう。
このほか以下のような栄養素も、生理痛の緩和につながります。
- ビタミンD
- ビタミンK
- ビタミンE
- ビタミンA
- ビタミンB1
- ビタミンC
- ビタミンB6
- マグネシウム
- 亜鉛
- 鉄
さまざまな栄養素が生理痛との関わりがあるため、食事が症状緩和に大きく関わっています。
生理中に情緒不安定になる原因
生理中に情緒不安定になりやすくなる原因は、女性ホルモンであるプロゲステロンの分泌が減るためです。
プロゲステロンには心を落ち着かせる効果があり、急激に減少すると不安になったり、うつ症状が現れたりします。
ただし人によっては、急激にプロゲステロンが増加したときでもこのような症状が起こります。
生理中に情緒不安定になるか否かや、その度合いには、個人差があることも合わせて把握しておきましょう。
生理期間に起こりやすい症状を緩和できるオススメの食べ物
ここからは情緒不安定や痛み・貧血などの生理期間に起こりやすい症状を緩和できる、オススメの食べ物について、以下3つの栄養素や食材をお伝えしていきます。
- 鉄
- オメガ3
- ショウガ
順番に見ていきましょう。
(1)鉄:レバーやお肉・お魚・全粒穀物・葉物野菜・貝類
生理期間は出血によって鉄が不足するため、鉄分の豊富なレバーやお肉・お魚・全粒穀物・葉物野菜・貝類を積極的に摂ってください。
場合によっては、サプリメントも有効です。
極度の鉄欠乏の場合に摂るサプリメントはキレート鉄がオススメであり、軽度ならヘム鉄を選びましょう。
状況に応じて食事からはもちろん、サプリメントからの摂取も視野に入れて鉄を摂ってください。
(2)オメガ3:お魚(鮭、青魚(サバ・サンマ・イワシ・アジ))、アマニ油・えごま油
痛みの原因となるオメガ6に拮抗するオメガ3が多く含まれるお魚や、アマニ油・えごま油がオススメです。
お魚を食べるときは、おいしいのでつい揚げ物にしてしまう方は多いかもしれません。
しかしオメガ6が増えてしまうので、フライや天ぷらは控えて刺身や煮魚などにしましょう。
また、アマニ油やえごま油にもオメガ3は多く含まれています。
クセがなく、ドレッシングや和え物など活用方法はさまざまなので、まずは普段の食事に使っている油を替えてみてください。
(3)ショウガ
ショウガは体の冷えをとってくれるイメージをおもちの方が多いかもしれませんが、それだけでなく女性特有のホルモンに関係する症状を和らげてくれるため、お薬のような食材です。
実際に3年前に発表された研究では、数多くの調査報告を集めて分析したところ「ショウガは月経困難症に対して非常に有効性がある」とわかっています。
月経困難症とは、たとえば生理痛や吐き気・脱力感・頭痛・うつ症状などが挙げられます。
そのためショウガを積極的に摂ることで、生理痛の予防や生理中に起こりやすい症状を減らしてくれる効果を期待できるでしょう。
参考:原発性月経困難症の治療における生姜の有効性
https://www.ncbi.nlm.nih.gov/pmc/articles/PMC8021506/
生理中にオススメの飲み物
生理中にオススメの飲み物は、以下3つです。
- ラズベリーリーフ
- カモミールティー
- ペパーミントティー
順番に見ていきましょう。
ラズベリーリーフ
生理痛やPMSにお悩みの方は、ラズベリーリーフを試してみてください。
ラズベリーリーフは妊婦さんを安産に導いてくれるといわれ、ヨーロッパでよく飲まれているハーブティーです。
妊婦さんでなくても子宮の収縮をうまく調整してくれるので、生理中の方にもオススメです。
カモミールティー
生理中のイライラや精神症状を良好にしてくれることから、オススメな飲み物としてカモミールがあります。
リラックス効果があるので、夜になかなか眠れないときや、なんとなく不安定なときに飲んでみるといいでしょう。
ペパーミントティー
あまり聞いたことがない方も多いかもしれませんが、女性特有の症状でお困りのときはぜひ、ペパーミントティーを試してみてください。
ペパーミントティーは生理痛やPMSの緩和を期待できるほか、消化をよくしたり、リラックス効果や喉のイガイガを落ち着かせたりもしてくれます。
生理中はもちろん、ペパーミントティーはさまざまな場面で飲んでいただける飲み物です。
生理中は避けた方がいい食べ物
ここでは、生理中に避けていただきたい食べ物について以下3つお伝えします。
- 甘いものやジュース
- カフェインの量
- 油っこいもの
順番に紹介します。
甘いものやジュース
甘いものやジュースは高血糖になるため、生理中はオススメできません。
なぜなら高血糖になると、炎症を招きやすく、生理痛が余計悪化する恐れがあるからです。
少量ならかまいませんが、甘いものやジュースの積極的な摂取は控えましょう。
カフェインの量
カフェインは子宮収縮作用があるため、生理痛をひどくする可能性があります。
普段コーヒーや紅茶を摂る分には問題ありませんが、生理中はカフェインの量に気をつけて、できるだけ控えましょう。
油っこいもの
生理中はどうしても食べたくなる方が多いとは思いますが、油っこいものは避けてください。
なぜなら油っこいものを摂ると、オメガ6が増える可能性があるからです。(厳密には油の種類によります。)
食べることで気持ちが落ち着くのであれば、ある程度は仕方がないかもしれません。
ただ油っこいものを口にする行為は体に炎症物質を取り入れて、痛みの原因であるプロスタグランジンを増やすようなものですから、意識して避けたほうがいいですね。
どうしても油っこいものが食べたいときに使う油としてはラードが理想ですが、あまり一般的ではないので、少し贅沢ではあるもののオリーブオイルならまだいいでしょう。
スーパーに行けばさまざまなオリーブオイルが売っていますが、品質がまったく違うので、必ずエキストラバージンオイルを選んでください。
ほかには、無臭のココナッツオイルなども選択肢として挙げられます。
前提として生理中に油っこいものはオススメできませんが、食べたいときは工夫しながら、控えめに食べましょう。
生理中の症状別のお悩み
最後は、生理中の症状別のお悩みにお答えしていきます!
肌荒れがひどいときにオススメの食べ物は?
個人差があり即効性はあまり期待しにくいのですが、ビタミンB2とビタミンB6の摂取は肌荒れを気にする方に、普段から意識していただきたいこととしてオススメです!
たとえばビタミンB2とビタミンB6は、以下のような食材に多く含まれています。
ビタミンB2 | ビタミンB6 |
青のり
レバー アーモンド 干し椎茸 うなぎ |
ピスタチオ
ごま 鶏ひき肉 海苔 アボカド |
またこれらのビタミンを含んでいるサプリメントとして、皆さんがよくご存じのチョコラBBがあります。
肌荒れにお悩みのときはビタミンB2とビタミンB6を食事から意識して摂るほか、手っ取り早くサプリメントを活用してもいいでしょう。
生理中は食欲が止まらなくなってしまう!
生理中の食欲が止まらないときは仕方がないと割り切って、食べるものを選びましょう。
3食食べてもなんとなく間食がしたいと感じたらクッキーやケーキではなく、フルーツやナッツ・低糖質のお菓子などにしてみてください。
たとえばぜんざいを食べるときは砂糖を使わず、ラカントでつくるといった工夫も大切です。
食べるものを選ぶと体への大きな影響は防げ、体重増加や肌荒れなどが起こりにくくなります。
まとめ
今回は生理中の症状や、情緒不安定な体調を乗り越えるために、オススメの食べ物をお伝えしました。
生理中はオメガ6の摂取や女性ホルモンが影響して、生理痛や情緒不安定などの症状につながります。
つらい症状を緩和させるためには鉄やオメガ3・ショウガなどの積極的な摂取がオススメであり、状況に応じて、サプリメントも合わせてみてもいいですね。
一方甘いものやカフェイン・油っこいものは、症状を悪化させてしまうので注意しましょう。
つらい生理期間の症状を少しでも和らげながら乗り越えられるよう、この記事を参考にしていただけると幸いです。